世界最大級のグラベルレース『アンバウンド・グラベル』を支えるiRC TIRE(井上ゴム工業株式会社)そのグラベルタイヤの魅力に迫る

日本を代表するグローバルタイヤメーカー、アイ・アール・シーの魅力を探ります。

 

グラベルタイヤの分野において、同社がどのように技術革新を達成し、その品質と性能を向上させてきたのか!?

 

さらに、世界最大級のグラベルレースイベント『アンバウンド・グラベル』のオフィシャルスポンサーとしての役割や、日本の匠の技が生きるその製品が、どのようにユーザーの期待を超える性能と耐久性を提供しているのか、その魅力に迫ります。

©Snowy Mountain Photography
©Snowy Mountain Photography

井上ゴム工業株式会社について

1926年に名古屋で創業した井上ゴム工業株式会社は、一本の自転車用タイヤ作りから歴史をスタートしました。

 

世界でも珍しい二輪専門のグローバルタイヤメーカーとして、自転車用タイヤ、オートバイ用タイヤ、車いす用タイヤ、エコランカー用タイヤなどの開発、製造、販売を行っています。

 

その技術力は各方面から高い評価を頂いており、特に車いすテニスにおいては、国枝慎吾さんが高校生の頃からサポートを行い、多くの偉業を共に成し遂げてきました。(パラリンピック車いすテニス男子シングル最多金メダル(3回)など、8つのギネス世界記録。)

iRCのグラベルタイヤは、どのように優れた性能を持っているのか教えてください

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
iRC TIREのグラベルタイヤ、BOKEN(ボウケン)シリーズは、重量の軽さよりも強さを重視しています。ケーシングを太くし、トレッドゴムを厚くすることで、パンクのリスクを減らし、安心感を高めると同時に安全性を追求しています。補強レイヤーを増やすことで、空気やシーラントの漏れも抑制しています。ボウケンは強く、安心して使用できるタイヤです。

世界最大級のグラベルレースイベント『アンバウンドグラベル』のオフィシャルスポンサーを務める狙いとは!?


井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
アンバランドはシリアスなレースだけではなく、前後のEXPOもあり、 世界最大級のグラベルのお祭りです。 お祭りを共に盛り上げ、楽しむ場を提供すると共に、多くのグラベルライダーにiRC TIRE製品を知っていただくことを目指しています。また、アンバウンドではスタート地点のカフェをiRC一色に染め上げたりもしています!

アンバウンド・グラベルとは

アンバウンド・グラベルは、自転車レースの中でも特に過酷なもので、アメリカのカンザス州にあるフリントヒルズという地域で開催されます。

 

このレースには約4,000人が参加し、舗装されていないグラベルロードを走ります。 2006年から開催されているこのイベントは、「世界最高峰のグラベルイベント」と称されています。

 

参加者は自己責任で自身のGPSサイクルコンピュータなどを使って自己ナビゲーションを行います。

 

©Steve Driscoll/ Lift creative studious,inc
©Steve Driscoll/ Lift creative studious,inc

レースは20、50、100、200、XL(357.2マイル~574.8キロ)の5つのクラスがあり、それぞれが走行距離を表しています。

 

特に200マイル(約320km)の部門は、世界クラスのロード選手やMTB選手も参加し、世界中から注目を集めています。

 

このレースは、尖った石(フリントストーンと呼ばれる)が散乱する地域で行われるため、タイヤがパンクするリスクがあります。そのため、参加者は耐パンク性の高いタイヤを選ぶことが推奨されています。

 

アンバウンド・グラベルは、自転車の耐久性だけでなく、参加者自身の体力と精神力を試す厳しいイベントとなっています。

グラベル界のレジェンドレーサー、ピーター・ステティナ選手
グラベル界のレジェンドレーサー、ピーター・ステティナ選手

世界で売れている人気のグラベルタイヤを教えてください

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
最近は700×40C以上の太いサイズのタイヤが好まれる傾向にあります。iRC TIREのボウケンダブルクロス700X42Cは、万能に使用でき、荒れた路面や矢じりのような石が散乱するパンクリスクの高いアンバウンドのコースでも使用可能で、人気があります。

日本で売れている人気のグラベルタイヤを教えてください

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
日本でも世界と同様に、使用されるタイヤのサイズが年々太くなっています。ボウケンダブルクロスのようなオールラウンドタイヤは人気があります。しかし、日本ではオンロードで走行する比率が高いため、スリックパターンがセンターに配置され、転がりが軽いタイヤも人気があります。iRC TIREのボウケンプラスはその一例です。

グラベルタイヤの選び方、ポイントについて

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
その日走るルートが舗装路が多いのか、そうでないのか、またはどれほど荒れているかによって、前後やサイズの変更を含め、柔軟に選択することが可能です。一つのタイヤに絞りたい場合は、対応路面が広いもの(ブロックがあるが転がりも良いもの、例えばiRCのダブルクロス)を選び、舗装路が多い場合はスリックパターンのものを選びます。これらを組み合わせて、前後でタイヤの種類や幅を変える楽しみもあります。グラベルには「こうすべき」という定義はないので、MTBのタイヤが適合するなら、それを選択するのもコースによっては良い選択となるでしょう。

iRC TIRE 岐阜工場
iRC TIRE 岐阜工場
井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
また、iRCのグラベルタイヤはすべてチューブレスレディです。チューブタイプよりもリム打ちのリスクが低いので、低圧で乗ることが可能です。転がりも良く、乗り味も良いです。もちろんパンク時のトラブルは、チューブを入れて走行することもできます。

グラベルタイヤを使用することで、一般消費者はどのような利点や体験を得ることができますか?

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
普段通る道路だけでなく、未知の道や林道、荒れた道でも思う存分に走行することが可能です。さらに、オンロードの車両や信号の騒音から離れ、ゆったりとした時間を過ごすこともできます。

日本のグラベルシーンが今後どのように発展すると思いますか!?

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
日本のグラベルイベントはまだ数が少なく、その魅力を皆で共有し、気軽に楽しむことができる場所や環境が限られています。是非、イベントが増えてほしいと思います。

最後に一言

井上ゴム工業株式会社 田中さん
井上ゴム工業株式会社 田中さん
世界最大級のグラベルレースとして知られる北米の「アンバウンド・グラベル」に参加する選手たちのタイヤ選びは、工夫が凝らされており、大いに参考になるでしょう。前輪と後輪でタイヤの銘柄や太さを変えるなど、自分だけの最適な組み合わせを見つけて、グラベルライディングを存分に楽しんでみてください。


会社概要

  • 社名:井上ゴム工業株式会社
  • 創立:1926年(大正15年)
  • 本 社:〒450-0003 名古屋市中村区名駅南2丁目13番4号
  • 公式サイト:https://www.irc-tire.com

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