【初心者必見】ロードバイクとグラベルロードの違いを教えて!!

人気のスポーツバイクと言えば、クロスバイク、ロードバイク、マウンテンバイクがあります。

 

最近では「グラベルロード」というカテゴリーのスポーツバイクが登場したことで、世界的に人気を呼び日本でも認知され始めました。

 

また、その形状はロードバイクとそっくりな為、グラベルロードとの違いが一般の方には浸透しておらず理解されていません。

 

そこで、ロードバイクとグラベルロードではフレーム形状、タイヤの太さ、クランク、ギア数、用途、価格など違いを分かりやすく説明します。

見た目はそっくり!?ロードバイクとグラベルロード比較

ロードバイク(Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP)

出典:Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP|CANYON JP
出典:Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP|CANYON JP

グラベルロード(Grizl CF SL 8 1by)

出典:Grizl CF SL 8 1by|CANYON JP
出典:Grizl CF SL 8 1by|CANYON JP

上記の写真は人気メーカーCANYON(キャニオン)のロードバイクとグラベルロードを並べた画像になります。真横から見ると初心者の方だけではなく、その違いは一目ではわかりません。

 

また、簡単に言ってしまうとロードバイクは、オンロードを速度良く走れるよう設計されており軽量でオフロードを走る目的では作られていません。

 

一方、グラベルロードはロードバイクでは走れないオフロードも走ることを想定して作られており、様々なシーンで使えるよう頑丈で適応性が高くなっています。

 

そこでロードバイクとグラベルロードを下記の項目で分かりやすく説明します。

 

【ロードバイクとグラベルロード比較項目】

  • フレーム形状(ジオメトリー設計)
  • タイヤの太さ
  • クランク
  • ギア数
  • 用途
  • 価格帯の違い

フレーム形状(ジオメトリー設計)

ロードバイク(Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP)

出典:Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP|CANYON JP
出典:Ultimate CF SLX 9 Di2 LTD RSVP|CANYON JP

【ロードバイクジオメトリーの特徴】

 

ロードバイクのジオメトリーは、グラベルロードと比べても前傾姿勢になるようになっています。

 

その理由としては、ロードバイクの本来の目的でもある空気抵抗を減らして少しでも速く走れる姿勢になれるように設計されています。

グラベルロード(Grizl CF SL 8 1by)

出典:Grizl CF SL 8 1by|CANYON JP
出典:Grizl CF SL 8 1by|CANYON JP

【グラベルロードジオメトリーの特徴】

 

グラベルロードのフレーム形状の多くは、ロードバイクよりもリラックスできるポジションになるように背の高いヘッドチューブを採用しています。

 

ヘッドチューブが高くなることで、ロードバイクのような前傾姿勢になるのではなく体の状態が起き上がり高くなります。姿勢が高くなることで荒れた路面でのハンドル操作の自由度が高くなります。

 

また、ロードバイクのようにオンロードのみの走行を考えたジオメトリーではなく、グラベルロードはオンロードもオフロードも安定性と快適性を考えた形状になっています。

 


荷物を載せて安定して走れるグラベルロード
荷物を載せて安定して走れるグラベルロード

 

 

グラベルロードの場合、荷物を載せて走っても安定するようにボトムブラケット(BB)は低い位置にあります。

 

低いと言ってもロードバイクと比べると大きな差はありませんが、シクロクロスバイクと言ったオフロードレースするタイプのスポーツバイクと比較するとその差は歴然です。

 

シクロクロスバイクの場合は、荒れた路面をよりクイックに速度良く走れるような形状になっています。グラベルロードと比較しても安定性と快適性はなく、荒れた路面でバイクコントロールしやすいようになっています。

 

もちろん例外もあります。

 

ロードバイクの中でもロングライドモデルはヘッドチューブの位置が高いモデルもあれば、グラベルロードでタイムを競う場合はエアロ形状のモデルもあります。

 

一概にジオメトリーだけで判断できない部分もありますが、多くのグラベルロードにはバイクパッキングを考えたダボ穴を搭載したモデルが多いです。

タイヤの太さの違い

同じメーカーからロードバイク用タイヤとグラベル用タイヤが出ています。2つのタイヤを見比べてみましょう。

ロードバイク用タイヤ

パナレーサー(Panaracer)RCA EVO3
パナレーサー(Panaracer)RCA EVO3

【ロードバイク用のタイヤの特徴】

  • 太さ:細めのタイヤ:23C〜28C(主流の太さ)
  • フレームクリアランスが狭いので太めのタイヤは履けない構造になっている
  • 表面:凹凸が少なく地面からの路面抵抗が少ない
  • オンロード使用時の転がり抵抗を意識した作りになっている

グラベルロード用タイヤ

パナレーサー(Panaracer) グラベルキングSK
パナレーサー(Panaracer) グラベルキングSK

【グラベルロード用タイヤの特徴】

  • 太さ:フレームのクリアランスにもよりますが30C〜50Cの太めのタイヤが装着可能
  • グラベルロードによってはロードバイク用ホイール・タイヤの装着も可能
  • 表面:凹凸のある溝のあるトレッドタイヤが多い。荒れた地面でもグリップが効くようになっている
  • オンロード時の転がり抵抗よりもオフロード場面でパンクしにくく安定して走行できる作りになっている

ロードバイクもグラベルロードもチューブを入れるクリンチャー仕様とシーラント液を挿入するチューブレス仕様がある。オンロードを走る目的のロードバイクはチューブを入れて使う人が多く、オフロードを走る目的のグラベルロードはチューブレス仕様が多いです。

 

その理由としては、チューブの場合は穴が空いてしまうと、その都度パンク修理、チューブ交換をしないといけない手間がありますが、チューブレスの場合は挿入したシーラント液が小さな穴を勝手に塞いでくれるので、オフロードを良く走る人は気づかないうちにパンクして気づかないうちに修理されていることに気づきます。

クランクの違い

完成車に使われている主流なロードバイク用クランクとグラベルロード用クランクになります。

 

ロードバイク用クランク(フロント)

SHIMANO(シマノ) 105 FC-R7000 クランクセット 50/34T(2x11S) ブラック
SHIMANO(シマノ) 105 FC-R7000 クランクセット 50/34T(2x11S) ブラック

【ロードバイク用クランクの特徴】

 

特徴としてはインナーギアとアウターギアの2枚のチェーンリングが使用されています。外側の大きいリングをアウターと呼び、内側の小さいリングをインナーと呼びます。

 

ロードバイク用クランクは「コンパクトクランク」と呼ばれる歯数50-34Tの規格が多いです。大小2枚の大きさのチェーンリングがあることで、コース状況に応じて使い分けができるようになっています。

 

ヒルクライムやアップダウンのある勾配のキツいコースの場合、小さい内側のリングにすることで軽くなり負荷を減らし負担を少なく登ることができます。一方、平坦なコースでは内側の小さなリングだと一周の進む距離が小さくなるので、たくさんペダルを回さないと前に進みません。

 

その場合は、外側の大きなリングにすることで、一周が大きくなるので一漕ぎで前に進む距離が増えて前に前に走ることができます。

グラベルロード用クランク(フロント)

SHIMANO(シマノ) GRX FC-RX810-1 クランクセット 40T(1x11S)
SHIMANO(シマノ) GRX FC-RX810-1 クランクセット 40T(1x11S)

【グラベルロード用クランクの特徴】

 

完成車に使われているグラベルロード用クランクはシングルギアが主流となっています。

 

前を小さなシングルギアにするメリットは、オフロードを走ることを想定されているため、ロードバイク用のダブルクランクだとチェーンが暴れて落ちるリスクが高くなります。そのため、フロントをシングルギアにするのが主流となっています。

 

シングルギアになるメリットがもう1つあります。それは難しいギア操作がなくなります。

 

ロードバイクでは左右でギア操作するのが、フロントシングルになることで片方でギア操作が可能になります。

 

また、グラベルロード用クランクの大きな特徴はSHIMANO(シマノ)やSRAME(スラム)から、グラベルロード専用クランクが発売されています。ロードバイク用との大きな違いは、細かなギア比が可能になっています。

 

細かなギア比になったことで、急勾配や悪路での対応がしやすくなっています。


ギア数の違い

ロードバイク用スプロケット

SHIMANO(シマノ) CS-HG800 11S 11-34T
SHIMANO(シマノ) CS-HG800 11S 11-34T

【ロードバイク用スプロケットの特徴】

 

舗装路を走ることを想定されているため、グラベルロードほどの大きな歯数のスプロケットを必要とされていません。

 

そのためグラベルロードよりも歯数の低いスプロケットが使用されます。

 

また、主流クランクがインナーとアウターがあるので、使い分けることでオンロードでは充分に対応できるギア比になるようになっています。

グラベルロード用スプロケット

SHIMANO(シマノ)GRX 10-speed CS-HG50-10 11-36T
SHIMANO(シマノ)GRX 10-speed CS-HG50-10 11-36T

【グランベル用スプロケットの特徴】

 

パッと見ではロードバイク用スプロケットとグラベルロード用スプロケットは同じに見えますが、グラベルロード用スプロケットの方が11-36Tと大きな歯数になっています。

 

また、グラベルロード用スプロケットは専用スプロケット以外のMTB(マウンテンバイク)用スプロケットと言った、もっと大きな歯数のスプロケットを装着させることもできます。

 

理由としては悪路の場合、走行コースに応じて、より細かなカスタマイズ、セッティングができるようになっています。


用途

ロードバイクの用途

ロードバイクの用途
ロードバイクの楽しみ方

ロードバイクの楽しみ方(用途)とグラベルロードの楽しみ方(用途)は大きく違います。

 

ロードバイクの場合は、より速く軽量にスピードとレースパフォーマンスをあげる目的に作られたスポーツバイクです。空力を考え風洞実験を幾度も試して形にして開発されています。

 

そのため無駄がなく反応性とスピードを追い求めたい人に向いています。

 

グラベルロードの用途

グラベルロードの楽しみ方
グラベルロードの楽しみ方

一方、グラベルロードはロードバイクでは走行できなかった砂利道やトレイルなどの悪路といった路面も前に前に進むことができるよう安定性と操作性に優れているスポーツバイクです。

 

太いタイヤを装着できるのでオフロードだけなく、通勤通学時のオンロードでも安定して走行できます。

 

週末はバイクパッキングして自転車キャンプやロングライドに出かけるのも良いです。


価格帯の違い

世界的に自転車ブームということもありパーツ不足などで全体的に値上がってきています。

 

ロードバイクの価格

ロードバイクの価格

ロードバイクの価格帯は10万円〜100万円以上します。

 

使用されている素材やパーツの構成によってもその金額差が生じます。

 

TREK、SPECIALIZED、Cannondale、GIANT、MERIDA、SCOTT、Bianchiが人気メーカーです。

 

15万円〜30万円の間の価格帯がロードバイクの動く価格帯になっています。

グラベルロードの価格

グラベルロードの価格

グラベルロードも様々な種類があります。

 

街乗りタイプから本格的なレース用グラベルロードによっても価格が変わってきます。

 

JAMIS、FUJI、GT、ミヤタ、TREKが人気メーカーです。

 

6万円〜20万円の間の価格帯がグラベルロードの動く価格帯になっています。

 


まとめ

いかがだったでしょうか。

 

実は憧れのロードバイクようりも多様性があり、遊べるスポーツバイクとしてもグラベルロードは魅力的だったのではないでしょうか。

 

軽さや速さを求めなければ、通勤通学から週末サイクリングで楽しみたい、または自転車キャンプに挑戦して見たい方はグラベルロードがおすすめですし、自転車レースに興味があって速さを求めたい人はロードバイクがおすすめです。

 

オンロードもオフロードも走れる点ではグラベルロードの力強さも伝わったのではないでしょうか。

 


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