これからスポーツバイクを始めたいと思っている人の中で、今までシティサイクル(軽快車)と呼ばれている、俗に言うママチャリには乗ったことがある人が多いのではないでしょうか。
シティサイクルは、街の自転車屋さんだけでなくホームセンターや大型スーパーなどで購入できる自転車です。
同じ自転車でもスポーツバイクと言われるグラベルロードと一体何が違うのでしょうか。
初心者にも分かりやすく使用目的、サイズ、重量、ギアの枚数、カスタマイズ性、巡行速度、耐久年数、価格、遊び方など比較して解説します。
シティサイクル(ママチャリ)とグラベルロードを比較
「シティバイク(ママチャリ)」と「グラベルロード」で何が違うのか下記の項目に沿って説明していきましう。
【比較項目】
- 使用目的
- フレームサイズ
- 車体の重さ
- ギアの枚数
- カスタマイズ性
- 巡行速度
- 耐久年数
- 価格
- 遊び方
使用目的の違い
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルは日常生活の移動手段として、通勤通学から日常の買い物などで使用されます。
日本ではママチャリと呼ばれますが正式名称ではなく、軽快車というカテゴリーに属します。
特徴としては、ベル、鍵、カゴ、泥除けは標準装備です。カゴに物を入れられることで重宝されています。
グラベルロード
グラベルロードは、日常の移動手段として通勤通学から週末のサイクリングまたは距離100km以上の長い距離でも快適に走ることができる乗り物です。
また、自転車に荷物を積んで移動できるように耐久性と安定性も高くなっています。
走行できるフィールドは、舗装路だけでなく砂利道やトレイルと言った未舗装路も走行できるように想定されて作られています。
シティサイクルと違う所は、ベル、鍵、カゴ、泥除けは基本付いていなく、必要な際は自分で買い揃える必要があります。
フレームサイズの有無
シティサイクル(ママチャリ)
基本、シティサイクルにはフレームサイズがありません。決められたサイズの自転車を購入して、サドルの高さを調節して乗ります。
グラベルロード
「自転車にサイズがあるの!?」と思った方も多いのではないでしょうか。スポーツバイク全般にフレームサイズがあります。
自分の体に合ったサイズを探すところから始まります。
また、メーカーによっては作っていないサイズもあるので、欲しくても買えず、無理して購入して乗ると性能を発揮できないだけでなく事故を伴うリスクも発生します。
車体の重さ
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルの重さは、約18kg〜22kg前後です。基本、自分の生活圏の範囲内で移動することを想定として作られています。
グラベルロード
グラベルロードの重量は、使用されているフレーム素材、パーツのグレードによっても変わってきます。
グラベルロードの重さは、10kg以下のモデルもありますが平均して12kg〜13kgくらいです。
実際に荷物を車載するともっと重たくなりますが、自転車本体だけならシティサイクルよりも軽く頑丈に作られています。
また、前後のホイールを外すことが容易にできるので、コンパクトにして専用の袋に入れて公共交通機関に乗せて移動することも可能です。
ギアの枚数
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルには基本、変則ギアがありません。ギアあるタイプもあります。
変則ギアがあるタイプでは、前1段:後6段とスプロケットの選択肢が少なく最少14、最大28の歯数構成です。
1速から(軽いほう)順に、28・24・21・18・16・14の組み合わせになります。
日常使いでそこまで意識して変速を使用している人は多くいません。
グラベルロード
パーツについては、シマノ、スラム、カンパニューロの3大メーカーからグラベルロード専用設計のパーツが登場しています。
グラベルロード専用コンポの特徴は、特に荒れた道でもチーェン暴れを制御できたり、荒れた道でもハンドル操作がしやすかつまたり、耐久性の高いパーツが使用されています。
SRAM APEX1 PG-1130(11-42t)で使用する場合は、前シングルで11-13-15-17-19-22-25-28-32-36-42Tとなります。
ギア比も今まで痒いところに届かなかった、細かな変速ができるように各社で工夫がされています。
カスタマイズ性
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルには基本、カスタムをしません。カスタムをして使うように設計せれてはいないので、専用パーツがありません。
仮にカスタムをしてもカスタムできる範囲が限られるだけでなく、本体の購入金額よりも高くつく可能性があります。
グラベルロード
グラベルロードに限らずスポーツバイクの魅力の1つにカスタムがあります。
専用パーツも豊富でフレーム以外は全て交換できるようになっています。
自分がどんな遊び方をするのか、どんなフィールドでどんな乗り方をするのかによってもカスタムが変わってきます。
また、自転車パーツだけでなくグラベルロードは専用バックなどもアイテムが豊富なので、自分好みにカスタムして遊ぶこともできます。
巡行速度
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルは、速度を出したり速度をキープして走るようにはできていません。重量もあるので、長距時間での巡行は難しいです。
頑張って巡行速度20kmをキープできたらすごいと言われます。
グラベルロード
グラベルロードの巡行速度は、使用しているフレーム素材・形状、パーツグレード、ホイール、タイヤ幅、己の筋力と心肺の強さによって変わってきます。
とは言え、ロードバイクのような細めのタイヤも装着できるグラベルロードの場合、細めのタイヤを装着させてドロップハンドルで乗車姿勢も前傾で平地を走った場合、30km前後で巡行速度キープできると言われています。
シティサイクルみたく相当、頑張らなくても速度維持が可能です。※個人差や路面状態によって変わってきます。
耐久年数
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルの耐久年数は、保管環境、保管状態にもよりますが3年〜5年、保って10年くらいと言われています。
グラベルロード
グラベルロードの耐久年数は、保管環境、保管状況にもよりますが10年以上は保つと言われています。
使用フレームや走り方にもよりますが、長い人で30年近くフレームがダメになるまで愛用される方もいます。
価格
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルの価格は、2万円〜3万円くらいです。大量生産によりコストを抑え、パーツもメーカーものではない安価なものを使用していたりします。
グラベルロード
グラベルロードの価格帯は15万円〜20万円前後でしたが、最近では世界的なグラベルバイクブームとコロナによる自転車需要の増加によりパーツの高騰が影響しています。
ロードバイクの平均的な価格帯と変わらないくらいになってきており、今では15万円〜30万円前後のモデルが多いです。
軽量モデルやエアロ形状なものなど、開発費が掛かっているグラベルロードも市場に出始めた影響も考えられます。
シティサイクルよりも走れる距離やフィールドが広がるだけでなく、使用されているパーツもメーカーから出ている専用パーツなので価格が高くなります。
遊び方の違い
シティサイクル(ママチャリ)
シティサイクルは基本、日常生活の移動手段として使われます。
幼少期に、どこまでシティサイクルで行けるのか挑戦することがあっても、断続的にシティサイクルに乗って長距離を走ったり、速度をキープして走れるようにはできていません。
グラベルバイク
グラベルロードの遊び方は、オンロードもライトなオフロードも楽しめるところです。
ロードバイク並みに舗装路を走ることができ、ロードバイクやクロスバイクでは走れないような砂利道やトレイルを走ることができます。
マウンテンバイクほどではないですが、ライトなオフロードを走れる魅力があります。
また、荷物が積めるよう専用のダボ穴が空いており、国内では自転車キャンプが流行り始めています。ダボ穴などはマウンテンバイクにはないグラベルロードの特徴です。
最近、海外ではグラベルレースが人気のため、ロードバイクに近いエアロ形状で軽量なグラベルロードも出始めています。
また、マウンテンバイクの機構を取り入れたサスペンション付きのグラベルロードが登場して話題になりました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
シティサイクル(ママチャリ)には乗ったことあるけど、これからスポーツバイク(グラベルロード)を始めるにあたり、違いが分かったのではないでしょか。
自転車というカテゴリーは同じでも全くの別物で、スポーツバイクにはフレームサイズがあったり、速度がキープできるように重量も軽かったりと知らなかったことが沢山あったと思います。
ぜひ、参考にしていてください。