土浦・つくばのグラベルルート50kmを調査せよ!BIKELAND「グラベルサーベイ」に参加してきた

バイクランド バイクロア 茨城 グラベルライド

東京都心から約1時間の土浦・つくばで開催された「グラベルサーベイ」50kmライドに参加。

 

グラベルバイク初心者向けに、土浦グラベルの特徴、必要装備、コースの魅力と難易度、運営者の思いまで徹底レポート!

参加条件

  • 100km以上を走り切る体力(目安:時速25~30kmで4~5時間)
  • 未知を楽しめる探検心と柔軟性
  • グラベルバイクまたはマウンテンバイク(MTB)
  • 基本的な自転車メンテナンススキル

「グラベルサーベイ」とは地図にない道を調べるライドイベント⁉︎

グラベルバイク 土浦 バイクロア バイクランド

「目的地は当日まで秘密」「渡されるのは調査員の称号のみ」これは映画の話ではありません。茨城県土浦市で開催された「GRAVEL SURVEY(グラベルサーベイ)」の実話です。2026年春、自転車の運動会&文化祭「BIKELAND(バイクランド)」(元バイクロア) で初開催されたこのイベントは、従来のサイクリングツアーとは一線を画します。

参加者全員が「調査員(サーベイヤー)」となり、ネット地図に載らない未開拓の砂利道を探索し新たなルートを創造する。まさに現代の探検隊なのです。50km超の調査ミッションに挑戦した一部始終を、初心者目線で詳しくレポートします。

 

土浦・つくばエリアの知られざる魅力と、グラベルライドの奥深さを存分にお伝えしていきましょう。

  • 場所:茨城県土浦市・つくば市周辺
  • 形式:参加者全員が調査員サーベイヤー となって未開拓の砂利道を走り、ルートを発見する
  • コース情報:スタート前の詳細ルートは非公開
  • コンセプト:「案内される」のではなく「自分たちで道を見つける」

つまりこれは、「用意された観光コースを走るイベント」ではなく“知られていない道を探しに行く現代の探検”です。

グラベルバイクとは?初心者が知っておきたい基礎知識

グラベルバイクとは、舗装路(ほそうろ)だけでなく砂利道(じゃりみち、グラベル)や未舗装路(みほそうろ)を走ることを想定した自転車です。英語の「Gravel(砂利)」が名前の由来で、2010年代にアメリカで誕生し、世界中で急速に人気が広がっています。

ロードバイクとの主な違い

  • タイヤが太い: 一般的なロードバイクより一回り太く、安定感があります。
  • 頑丈なつくり: 衝撃に強く、荷物をたくさん積むことができます。
  • ハンドルが広い: 荒れた道でもハンドルを取られにくい設計です。

近年、「冒険できる自転車」として世界的にブームとなっており、日本でも愛好者が急増しています。

「サーベイ」の真意—受け身から能動へ

今回のイベント名にある「サーベイ(Survey)」は「調査・測量」という意味です。 従来のイベントは主催者が決めた道を走る「ガイド型」が多いですが、今回は参加者自身が道を発見し、評価し、記録する「探検型」。 「この道は走れるのか?」「この先に何があるのか?」 そんなワクワク感を共有するのが、グラベルサーベイの醍醐味です。

【スタート】調査員としての使命感|特製ステッカーに込められた想い

今田イマオ グラベルバイク バイクランド 茨城
参加者はサーベイヤー(調査員)として呼ばれ、その証に配布されたのは特製「SURVEYOR」ステッカー

霞ヶ浦総合公園かすみがうらそうごうこうえんの会場で行われたブリーフィング(事前説明)。

 

ここで参加者全員に配布されたのは特製「SURVEYOR」ステッカー。

 

このステッカーは単なる記念品ではありません。

 

「あなたは今日から調査員です」というメッセージが込められた探検家の証明書。

 

自転車に貼り付けた瞬間、不思議と責任感と期待感が湧き上がります。

【当日の調査コース概要】

  • 総距離: 約53.3km
  • 獲得標高: 約239m(比較的平坦)
  • 所要時間: 約5時間半(休憩込み)
  • 難易度: ★★★☆☆

1.桜川グラベル|未開拓ルートの洗礼

桜川の広々とした護岸に広がるグラベル区間では、仲間と並走しながら爽快なグループライドが楽しめる
桜川の広々とした護岸に広がるグラベル区間では、仲間と並走しながら爽快なグループライドが楽しめる

霞ヶ浦に注ぐ桜川。その河川敷に広がる護岸グラベルが、最初の調査ポイントでした。

 

快晴の空の下、タイヤが砂利を噛む「ザクザク」という心地よい音と共に、参加者同士のおしゃべりも弾みます。

 

これぞグラベルライドの醍醐味!舗装路では味わえない、自然との一体感です。

 

川面を渡る風が頬を撫で、遠くには筑波山の稜線が見えます。

 

電柱や建物がほとんどない、広々とした景色。都心から1時間ほどの場所に、こんな開放的な空間が広がっているとは驚きでした。

2.突然の段差|シクロクロス障害物競技的展開

バイクランド グラベルバイク ルート開拓
真の「未開拓ルート」は、我々調査隊に試練を与えてくる。突如として道が途切れ、自転車を担いで障害を突破せよと告げるのだ。これこそが、未踏の地を行く者だけが味わえる洗礼である

しかし、未開拓ルートは甘くありません。

 

順調に進んでいた矢先、道が途切れ、目の前に高さ約50cmの段差が出現!

 

 ここで必要になるのが、自転車を降りて肩に「担ぐ」という動きです。

 

普通なら困ってしまうような場面ですが、「これぞ冒険だ!」「担ぐのも楽しみの一つ!」と参加者からはむしろ歓声が上がります。障害物を乗り越えることすらアトラクションに変えてしまう。

 

この精神こそが、グラベルサーベイの真骨頂でした。

 

誰も文句を言わず、笑顔で自転車を担ぎ上げる姿に、「調査員」としての一体感を強く感じました。

3.筑波山麓補給|つくばブルワリーで休息(地域グルメも重要な調査対象)

筑波山 グラベルバイク イベント 人気
グラベルサーベイも中盤戦に入る頃、視界の先にはどん、と筑波山が登場。そこからは、まるで筑波山に迎えられているかのように、その姿を常に眺めながら走ることができます。
茨城県 グラベルイベント おすすめ 人気
つくばブルワリー 筑波山麓クラフトビール醸造所

しばらく進むと、進行方向に雄大な「筑波山つくばさん」(標高877m)が姿を現します。

 

その麓にある、カエルのロゴが目印の「つくばブルワリー 筑波山麓クラフトビール醸造所」が最初の休憩ポイントでした。


 

【補給メニューの充実ぶり】

  • 筑波産クラフトジンジャーエール: 地元産生姜を使用した、スパイシーで爽やかな一品。炭酸の刺激が疲れた身体に染み渡ります。
  • つくば産ホップのノンアルコールビール: 地元産ホップを使用したクラフトビール風味の飲料。アルコールゼロなので、ライド中でも安心。
  • ボリューム満点のキューバサンド: ハム、チーズ、ピクルスが絶妙にマッチした、エネルギー補給に最適な一品。プレスされたパンの香ばしさがたまりません。

特にキューバサンドは、グラベルで消耗した身体に活力を与える「調査員の栄養補給食」。

 

後半のライドに備えるには十分すぎるボリュームでした。

4.りんりんロード|舗装路との絶妙なハイブリッド

ナショナルサイクルルートの快適性

りんりんロード 茨城県 グラベルコース
つくば霞ヶ浦りんりんロードは、雄大な霞ヶ浦の水辺、名峰・筑波山の山麓、そして鹿島神宮をはじめとする歴史的・文化的資産まで、多彩な地域の魅力を一度に楽しめる贅沢なサイクリングルートです。

後半は、旧筑波鉄道の廃線跡を活用した「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の一部を走行します。

 

全長約180kmのナショナルサイクルルート(国が指定する優良サイクリングコース)です。

 

グラベル走行で溜まった疲労を、舗装路での巡航で回復。

 

この「グラベル」と「舗装路」のハイブリッド構成こそが、土浦エリアの大きな魅力です。

5.サイクルステーション|サイクリストの楽園

ラスト区間前に立ち寄った「サイクルステーション サカタ」は、サイクリストにとって理想的な拠点でした。まさに「サイクリストのオアシス」と呼ぶにふさわしい施設です。


 

【完備設備の充実ぶり】

  • レンタルバイク:グラベルバイクを含む各種自転車を時間単位でレンタル可能
  • シャワールーム:清潔で広々とした設備でライド後の汗を流せる
  • 洗車設備:高圧洗浄機完備で、泥だらけの愛車をピカピカに
  • メンテナンススペース: 工具類完備で簡単な調整や修理が可能

併設のヴィンテージバイク専門店「NAKASHIMA.CYCLE.BASE」には、1970~80年代のクラシックなロードバイクやMTBが美しくディスプレイ。敷地内のレストランやカフェも含め、ライドの前後でゆっくり過ごせる理想的な環境でした。

6.最終章|ヤギとの奇跡的な出会い

日本第二位の広さを誇る霞ヶ浦の湖畔を走る。青い空と水面が織りなす開放的な景色が、調査の疲れを癒してくれる至福の時間。
日本第二位の広さを誇る霞ヶ浦の湖畔を走る。青い空と水面が織りなす開放的な景色が、調査の疲れを癒してくれる至福の時間。

BIKELAND会場へ戻る最終区間で、桜川河川敷に放牧されたヤギの群れに遭遇!まるで海外の田園風景のような、のどかで牧歌的な光景に、調査員たちの興奮は最高潮に達しました。

 

「こんな場所が土浦にあったなんて!」「まるでニュージーランドみたい!」 参加者からは驚きの声が次々と上がります。まさに「調査」ならではの予想外の発見ガイドツアーでは決して味わえない、偶然の出会いこそが冒険の醍醐味なのです。

 

ヤギとの出会いの後、フィナーレを飾るのは日本第二位の広さを誇る霞ヶ浦。

 

海のように広がる雄大な湖面を真横に眺めながら、最高の開放感の中で完走を果たしました。

ゴール|冒険の地図が完成した瞬間

無事完走。

 

グラベルサーベイを終えた瞬間、私の中の「土浦」の解像度は劇的に変化していました。

  • ビフォー: 単なる地図上の点と線。通過するだけの場所。
  • アフター: 仲間と共に創り上げた「冒険の地図」。思い出が詰まった特別な場所。

 

これは、ガイドツアーでは絶対に得られない感覚です。

 

自分の足で調査したからこそ生まれる、土地への深い愛着と記憶でした。

創造者たちの証言|グラベルサーベイ誕生秘話

【ライドリーダー】柏木さん|直感を資源に変える力

日本オールドMTB協会会長の柏木さん
日本オールドMTB協会会長の柏木さん

今回の探検隊を率いたのは、日本オールドMTB協会会長の柏木さんです。

 

「サイクルステーション サカタ」裏手のグラベルを見て直感した瞬間から、すべてが始まりました。

 

「参加してくれた調査員たちは、マナー・走力ともに完璧な最高のメンバーでした。

 

道なき道を担いで進むようなワイルドな場面もありましたが、そんなハードさも『調査の楽しさ』に変えてしまう。

 

トラブルさえも笑顔で乗り越えた、文句なしの大成功です」

【企画・ネーミング】もんじゃさん|先遣隊せんけんたいの哲学

【企画・ネーミング】もんじゃさん
【企画・ネーミング】もんじゃさん

「グラベルサーベイ」の名付け親、バイクランドのもんじゃさんの言葉には、探検家の魂が宿っていました。

 

参加者を『サーベイヤー(調査員)』と呼ぶことで、『あなたも当事者ですよ』というメッセージを込めています。

 

ネットの地図に載っていない道を見つけるからこそ、最初に行く人が一番偉い。

 

僕たちはそれを『先遣隊精神』と呼んでいます。エスコートされるのではなく、自ら道を見つけ、自分だけのデータベースを仲間に共有する。その自発的なプロセスこそが、この遊びの真髄なんです。


次回のイベントのお知らせ

  • ◆バイクランド尾道/因島 / BIKELAND Onomichi
  • 2026年5月9-10(土日) at 因島アメニティ公園 / Onomichi U2
  • 入場無料
  • HP: https://bikeland.jp/onomichi

【土浦市サイクルシティ推進室】山口公嗣室長さん|平坦グラベルの可能性

土浦市サイクルシティ推進室の山口公嗣室長さん
土浦市サイクルシティ推進室の山口公嗣室長さん

土浦市サイクルシティ推進室の山口公嗣室長さんも、この新しい探検スタイルに確かな手応えを感じています。

 

「土浦の強みは、なんといっても『平坦なグラベル』です。

 

山岳地帯のような険しさはありませんが、その分、仲間とおしゃべりを楽しめるゆとりがある。

 

もし調査がハードすぎても、すぐ隣の舗装路(りんりんロード)にエスケープできるのも土浦ならではです。

 

ワイナリーやビール、ハムを堪能する『食の調査』とセットで、地域全体を遊び尽くしてほしいですね。

参加者の生の声|調査員たちの本音

たくとさん|ピストからグラベルデビュー

たくとさん
たくとさん

ルート非公開のミステリーライド感がたまらなかった。自転車を担ぐシーンも含め、新車のシェイクダウンにふさわしい"探検"でした。自分たちで道をつないでいく感覚は、完全に病みつきになります!

なつべいさん|ロードバイク女子から冒険家へ

なつべいさん
なつべいさん

電柱のない広い空と筑波山。自分たちだけでは勇気がいる道も、仲間とならワクワクが勝ります!いつものつくばに、こんな秘密の道が隠されていたなんて……完全な大発見です!

まとめ|サーベイヤー精神が切り拓く新時代

グラベルライドの本質は「ルート開拓」にあります。知らない道を調査し、仲間と共有し、笑い合う。

 

この「サーベイヤー精神」が広がれば、日本のサイクリングシーンはもっと自由で、もっと面白くなるはずです。

 

土浦・つくばエリアは、都心から1時間のアクセスでありながら、豊かな自然と未開拓のグラベルルートが広がる「宝の山」。

 

平坦で初心者にも優しく、舗装路とのハイブリッドが楽しめる、理想的なグラベルフィールドなのです。

 

あなたも愛車と共に、地図にない道を探しに出かけませんか?

 

次の「調査員」は、あなたかもしれません。

 

ナイスグラベル!


取材・カメラ:茶玄

記事ディレクション:今田イマオ


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